株式会社は「株券」を発行行なう。
今は電子化され姿はありませんが、かつてはデパートの商品券という株券が印刷され、証券会社や信託銀行の金庫に保管されていました。

では、「株式会社」って何なのでしょうか?その始まりを説明していきますね。

世界最初の株式会社はオランダ

世界で最初の株式会社は、1602年にオランダ・アムステルダムに設立された「VOC」だ。英語ではダッチイーストインディアカンパニー(Dutch East India Company) とも呼ばれ、日本語ではオランダ東インド会社と言われます。

VOCは支店が日本にも置かれ、ヨーロッパってアジアの交易に従事していました。VOCの日本支店は長崎の出島でした。江戸時代の鎖国政策で唯一の例外が、中国とオランダだと学校で教わりましたよね? 長崎出島の日蘭貿易は実は江戸幕府ってオランダ東インド会社との貿易そのものだったのです。

長崎の出島は日本の貿易の中心だった!

そうなんです。そして当時のオランダVOCは徳川家康の納める日本との交易を出島でスタートさせました。具体的には島根県の石見(いわみ)銀山からの銀を輸出していました。当時の日本は、世界の銀の3分の1を出荷していたと言われます。

ちなみに江戸時代の新潟県佐渡金山は世界最大の金の産出を誇っていたそうです。まさに金銀財宝の国ジパングだったんですね。

では、オランダ国王は徳川家康公納めるジパングから買った銀を安全確実に貴族社会である中世ヨーロッパに送り届けることができたのでしょうか?

想像に難くないですが、当時の海路には海賊が大勢いました。造船技術も航海技術も未熟なので、嵐に遭遇するというひと溜まりもなく重い銀を積んだ船は海の藻屑となりました。もちろん船員もろともだ。

そういう時代の非常にリスクのある日蘭貿易。そこでオランダは一般から大きく出資者を募り、VOC、つまり世界で最初の株式会社を形作り、ユーザーに金銭的なリスクを与えるシステムを考案したんです。

利益欲しさにヨーロッパのユーザーたちが殺到!

ポイントは、「ジパングや英領インドから算出される金銀財宝や香辛料などを安全に持ち帰ればその分け前に株主があずかれる。しかし、遭難して船も財宝も海の藻屑となれば、出資金は戻って欠ける。その大きいリスクの分だけ、リターンも広いよ」、というアングロサクソン一流の搾取システムだ(苦笑)

要は「ジパングから金銀財宝、インドから香辛料を大量に安い値段でかすめ取って、一緒にがっぽり儲けようじゃないか! その分け前にあずかりたい人、こういう指とまれ!」といったVOCの株券を売って、資金を集めました。

やがてこういうアジア貿易のための資金を取り集める金融コーディネーターは、ロンドンのシティに集約し、「マーチャントバンク」と呼ばれるようになってきました。「貿易商人(マーチャント)のための金融機関(バンク)」というわけですね。
今日、マーチャントバンク(イギリス英語)は、アメリカ流にインベストメントバンク(投資銀行)と呼ばれています。日本の法制度では「金融商品取引業者」、または単に「証券会社」と呼ばれます。

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